「完全なる報復」見ました。 2011年1月23日@TOHOシネマズ川崎 ★★★★★
原題はLaw Abiding Citizen = 法律を守る(善良な)市民 (←法制度に疑問を呈すのに、最高の皮肉のタイトル、のようだ。)
(ネタバレ無し)
自分の人生にとても大きなものを教えてくれた。
そして考えさせられた、なので★5.
今の気持ちや志向のバイオリズムとぴったり合致して、びんびん響いた。
舞台はアメリカでの司法制度の話で、
法律や政治に疎い自分としては、
その制度の問題点等についての詳細な知識は持ちえていないが、
とにかく、その政治的な体制の矛盾に振り回される個人。
そして、その大きな敵に立ち向かう状況。
客観的に見ていたら、リアリティがないとか、言う人もいるだろう。
でもどこまで行っても、映像の時点でリアルではない。
むしろ非現実でもいい。それを求めているわけでもない。
そのような壁(≒疑念)を(自主的に・受動的にも)取っ払って、物語にのめりこめるか、だ。
(主人公も言っていた、誰でも殺人の想像はできる、と。)
自分のスタンスから見る主人公らは、
どちらもとても自分の分身のように見えた。
現状の”制度”を知り、その中で八方美人にこなす検察官ニックと、
それに疑問を呈す主人公クライド。
制度や政治、社会の流れ、国、といった大きなものを変えていくために無駄死にをしないために、
というか、そういうことに振り回されたり、時間を無駄にしたくないと思い、
関わることを意識的に(そして、ある種厭世的に)避けてきた自分は、
両者がとても感情移入の対象となった。
完全なる報復をするのは何のためか、
正義を貫いて、伝えたかったから。
愚弄な判断を下す判事を罵るシーンなど、痛快と言ってもいい感情が芽生えた。
でも、とにかく彼は「反面教師」なのだ。
そうなろうと彼の人生では決めたのだ。 そしてそれは報われることになる。
タイトル(原題)がそもそも反面教師として、疑問を呈しているのだ。
真実を見よう。
世の中の仕組みの一部がまた理解できた気がした。
人間の集団を(ある種)「効率的に」扱う、「政治」や「法律」が
実感として身近に思えた。
同時に、このような大きな問題を今までのように傍から見ているだけでは全く意味がない。と感じた。
このまま死んだら、自分が生きてきた意味がない。とまでも。
回り道してきたけど、ようやく社会的な大人になるかと。
※(話は飛ぶし誤解を招くが)
ようやくデンツーの人との本質的な違いがわかった。そんな気がした。
彼らはそのような体験をきちんと経験して思っているのだ。世の中を変えたいと。
自分にはそれが無かったから違う道を歩んで当然なのだ。
ようやくだが、
一方で、映画の展開としても揺さぶられた。
賢い主人公の綿密に練られた計画に、アドレナリンがバンバン出て、
Deathnoteを読んでいるときのような、脳の回転が速くなる感覚に陥る。
少し残酷だが、とても心臓がバクバクした。
映画は面白い。
わずか数時間の中で、たくさんの人の人生を経験できる。
多くの人が感じ、考えたことを共有できる。
そして、それを自分の人生に生かすことができる。
忘れたときは思い出そう。
さて、いこう。
PS:細かいことを気にしたら、確かに矛盾が多い映画ですw